四角形な葉巻

葉巻の世界に存在する豊富なサイズとシェイプについて今までのCigar Infoでお話してきました。その理由の1つとして、市場の流行にも影響されるということがありましたね。(もちろんこれが最も重要な理由ではないことをみなさんはご存知です。)流行がどのように生まれるか考察してみると、どんな業界においてもマーケティングの力を無視することはできません。流行は、生まれるより作り出されることの方が多いかもしれないのです。静かなシガービジネスの世界でさえ例外ではありません。今回は、マーケティングの力によって作り出された葉巻の流行を例にとり、断面から見た葉巻のシェイプについてお話したいと思います。

このごろの葉巻の流行は、断面の形の周辺で展開しているようです。簡単に区別すれば、葉巻の断面は丸いか、多少角張っているか、叉はほぼ四角形であるかに分類されます。まず、最大の葉巻市場アメリカにおいて、前述したマーケティング力によって流行している「Box-pressed」葉巻の特徴、ついで四角い「Cuadrado pressed」葉巻、丸い「Round shaped」葉巻についてご説明します。

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Box-pressed

断面が多少角張っている葉巻は、「Box-pressed」によって作り出されます。葉に僅かに湿気が残っている間に、きっちり箱に詰めることによって、自然にこの形が作られます。目新しいことは何もありません。葉巻がドレスボックスに詰められて以来、「Box-pressed」の葉巻は作られています。しかし、梱包の方法から生まれた僅かに四角い形を好まないメーカーや消費者も存在し、8-9-8ボックスが発明されました。又一方では、自然にできた形とタイトな触感を愛で、意図的に箱のサイズを縮小し、よりシャープでタイトな葉巻を目指したメーカーもありました。  最近、メーカーは、新しい若いスモーカー達にとって「Box-pressed」葉巻が新鮮であることをマーケティングの力によって発見しました。「Box-pressed」葉巻の生産が増やされ製品が市場に増えることによって、1つの流行が作り出されました。愛煙家の観点から言えば、視覚における好みの問題にすぎません。箱によるプレス効果は、葉巻の強さ、味に全く影響がないからです。こんなユーモアのあるスモーカーの言葉があります。「私にとって「Box-pressed」葉巻の唯一の長所は、テーブルから転がり落ちないことである」。

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Cuadrado pressed

「Cuadrado pressed」された葉巻は、断面がほぼ正方形になっています。Cuadradoとは、 torcedor が巻いた葉巻を特別な型に入れて回転させ、その後しっかり葉巻を押して四角柱のような形に成形する過程を意味します。巻いた後に再度プレスするために、プレスすることによっておきる微妙な差を巻いている段階で計算しなければなりません。フィラーの量の計算を間違えると、プレス後に空気の通りが悪くなったり、横燃えする可能性がとても高くなり、torcedorにとっては、普通に葉巻を巻くより技術が要求されます。Cuadradoする葉巻のほとんどは、非常にフルボデイなニカラグア産かホンジュラス産の葉巻です。これらの葉巻は時間をかけてゆっくり吸わなければなりません。燃え方が速すぎると、風味を損ない不快な苦味までもたらすからです。空気通りのよいタイト感を加えられたCuadrado葉巻の最大の利点は、スモーカーに自然にクールな喫煙をさせることなのかもしれません。私が知っている限り、キューバシガーの中に「Cuadrado pressed」葉巻はありません。日本市場においてもこのタイプの葉巻はありませんが、アメリカ市場では最近出てきています。流行するかもしれません。

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Round shaped

バンドル、キャビネットボックス、 8-9-8ボックスに詰められた断面が丸い葉巻。どんな葉巻も最初に巻かれた時はRound shapedです。そのままの形を保つのは、葉巻にとって自然なことであり、その上、コストにも余分な負担がかかりません。特に熟成を目的にする場合は、Round shapedの葉巻をキャビネットボックスの中で保管するのが最適です。葉巻を余裕をもって納めることができ、葉巻の丸みが重なってつくる隙間によってキャビネットの中で空気が流れることが出来ます。(空気流通は、葉巻の熟成にとても重要です。)このタイプの葉巻は、流行とは関係なく現在の葉巻の主流です。

Posted: November 1st, 2000   |   Category: 葉巻の知識