Particulares No. 4

アメリカで最も大きな葉巻の小売業者がこんなことを言っている。「1本2ドルの葉巻と10ドルの葉巻の違いは、ほとんどの場合ただの8ドルでしかない。」

この逸話は、確かにある真実を含んでいる。2ドルの葉巻と良い時間を過ごせたらご機嫌だし、その上ポケットにはあと8ドル残っている。価格の安い葉巻の箱の中に少数の悪い葉巻にぶつかる不幸があることは事実だが、高い葉巻にそれがないといえば妄想だ。ただ、廉価な葉巻の方が不幸に出会う確立がやや高いけれど、所詮人が巻いている葉巻、それは当たり前と愛煙家は折り込み済みだから、そういうことより、2ドルの葉巻のいいものに出会ったことが喜ばしく、それこそ小躍りしたくなる。

particulares2こんなことを考えたのは、久しぶりに Particulares No. 4 を吸ったからかもしれない。このシガーブランドは、ドミニカ共和国で生産される多くの平凡なブランドの1つであるが、アメリカの葉巻ブームが生んだ新しいブランドではない。1980年からホンジュラスで生産され、アメリカの葉巻ブームによる拡大した需要にこたえるため、1997年にドミニカ共和国に生産の場を移した。ドミニカに移転したことによって、フィラーのブレンドも多少ドミニカンたばこを使用しているが、今でもブレンドにはホンジュラスとニカラグアのたばこの良さを生かしている。このフィラーのブレンドというのが曲者なのだ。ホンジュラスとニカラグアのたばこが多い場合、まさに2ドルの葉巻は10ドルの値を得る。ドミニカンフィラーたばこが中心だったら、平凡なドミニカのブランドになってしまう。同じバンドを巻きながら、ちょっとした職人の塩梅で、叉はその日のフィラーになる葉の在庫状態かもしれない、驚く程味にばらつきがでる。25本の中に必ずドミニカンフィラー中心の数本にぶつかる可能性がこのブランドの短所であり、いくらハンドメイドプリミアムシガーが1本と同じ物がないといえフィラーブレンドにこんなに差があっては葉巻の世界で一流のブランドには成りえない。

見た目からは全くわからないが、吸ってみれば、灰のダーク・グレー色で、ホンジュラスとニカラグアのたばこの多いフィラーの Particulares No. 4 に出会えたことが一目瞭然にわかる。ミディアムボディ、フレバーフールな味わいがとても良い!

Particulares No. 4 はもう日本に輸入されていない”dead stock”になってしまった葉巻だから、この review はかなり意地が悪い。もしどこかで見かけたら、日本ではあまり動きのないブランドだったので、おまけのご利益として、たっぷり寝かせた熟成された Particulares No. 4 であるはずだ。数日前に私は Lafayette cigar bar で見た。いくらも残っていなかった。手に届く価格の正真正銘のレアーアイテムとの時間は悪くなかった。

Posted: November 5th, 2001   |   Category: Non Cuban Cigars